Vol.6:安全にスポーツを行うためにPart3−心肺蘇生法3−
心肺蘇生法は,「心肺蘇生法のABC」としてまとめられています.

[心肺蘇生法のABC]

AAirway=気道確保

BBreathing=人工呼吸

CCirculation=心臓マッサージ

心肺蘇生法はこの「心肺蘇生法のABC」に則り行なっていきます.

[心肺蘇生法の手順]
1)観察
傷病者が発生した場合,直ちに状況の確認を行ないます.
観察のポイントは,
・大出血の有無
・意識の状態
・呼吸の状態
の3つです.
意識の確認は,大きな声で呼びかけるようにします.この時,まぶたを良く観察し応答の有無を判断するようにします.また,身体を揺すったり,動かしたりしながら観察するのはよくありません.
ここで,意識がないと判断された場合には,救急車の要請を行なうと共に直ちに呼吸の確認を行ないます.
呼吸の確認は,傷病者の口などに耳を近づけ呼吸音を確認したり,腹に呼吸運動があるかどうかで判断をします.

2)口内確認
呼吸の確認をした際に,呼吸がないと判断された場合には,直ちに口内の確認を行い,嘔吐物などによって気道がふさがれていないかどうか確認します.
この時,口内に嘔吐物などが確認された場合には,直ちに嘔吐物などを口外排出します.

3)気道確保
口内確認後直ちに気道確保に移ります.
気道確保の方法は何通りか存在しますが,「あご先挙上法」と呼ばれるものが基本となります.
気道確保後,再び呼吸の確認を行ないます.

4)人口呼吸
気道確保後においても呼吸がない場合には,直ちに人工呼吸に移ります.
一般的な人工呼吸の方法は「マウスツーマウス」と呼ばれる方法です.
マウスツーマウスのやり方は,傷病者の鼻を手でつまんでふさぎ,傷病者の口を覆うように口をあて息が漏れないように吹き込みます.成人に対して1度に吹き込む息の量はおよそ800ml〜1,200ml,吹き込む時間はおよそ1.5〜2.0秒で,吹き込む割合は5秒に1回とされています.
息を吹き込んだ際には,胸腹部が膨らむことを観察します.この時,十分に息が吹き込めなかったり,抵抗を感じる場合には,気道が十分に確保されていないか,嘔吐物などの異物によって気道がふさがれている可能性があります.

5)脈の確認
マウスツーマウスによって,2回息を吹き込んだら,直ちに頚動脈にて脈の確認を行ないます.脈の有無は5秒間で判断するようにします.
この時,脈の確認が出来た場合は,そのまま人工呼吸を続けます.
脈が確認出来ない場合は直ちに心臓マッサージを行ないます.

6)心臓マッサージ+人口呼吸(心肺蘇生)
脈の確認が出来ない場合には,直ちに心臓マッサージを行ないます.
心臓マッサージは,両手を重ねて手のひらの付け根部分を胸骨の下部のところに当て垂直に体重をかけるようにして,成人では3.5cm〜5.0cm押し下げるように圧迫します.
心臓マッサージは,1分間に80回〜100回の速さでリズミカルに圧迫します.
呼吸と心臓の両方が停止している傷病者に対しては,人工呼吸に併せて心臓マッサージを行ないます.人工呼吸と心臓マッサージは,成人では15対2の割合で行なうようにします.すなわち,心臓マッサージによる15回の胸骨圧迫と2回のマウスツーマウスによる人工呼吸を繰り返し行なうようにします.
この一連の繰り返しを救急車が到着するまで続けます.

-ご注意-

ここでは,皆さんに心肺蘇生法の重要性を認識して頂くために,その手順などをご紹介していますが,これが心肺蘇生法の全ての手順ではありませんし,具体的な方法については記述しておりません.従って,このページの情報のみで心肺蘇生法を施すことは避けるようにして頂くと共に,各機関における講習会などを受講されることをお勧めいたします.
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