Vol.5:コーチングとティーチングの使い分け
従来からのコーチングの考え方は,「選手個人やチームに対してスポーツの技術などを実地指導していくこと」というものであったといえます.つまり,指導者が選手に対し一方的にトレーニング(練習)の指示や技術指導を行なうものであり,選手は与えられたことを忠実に実行し学ぶ(身に付ける)というものでした.

それにとって代わり,近年ではコーチという言葉の語源からも分かるように,コーチングとは「選手のモチベーションを高め,選手本人の主体的な取り組みを促すことによって,選手のパフォーマンスを向上させていくこと」という考え方が一般的になりつつあります.それに伴い,従来からのコーチングという考え方は,現在では「ティーチング」という考え方に変わりつつあるといえます.

しかしながら,全ての選手に対してコーチング,すなわち「選手のモチベーションを高め,選手本人の主体的な取り組みを促すことによって,選手のパフォーマンスを向上させていくこと」が有効であるとは限りません.
特に,初心者やジュニア選手にとっては,ティーチングが重要になります.
初心者やジュニア選手にとってやみくもにコーチングを行なうことは,かえって選手を混乱させることにもなるのです.

また,選手がオーバートレーニングに陥ってしまった場合など,トレーニング(練習)のコントロールという意味を含めたティーチングが必要な場合もあります.

このようにスポーツ指導者は,選手のレベルや状況に応じてコーチングとティーチングを使い分け,選手をサポートしていかなければならないのです.

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